春山対信長6月22日つづき

空の彼方に鳶の啼く
竹薮の中で

春山信玄は
この後、如何したらいいか
分らなくなったので

冷たい草叢に
トドのように転がり

文殊尊を召喚した。

「相談とかあるのですが。
何というか信虎の子孫じゃ
なかったのですよね僕。
キャラとしての売りが
土御門だけに
なっちゃったので
如何したらいいでしょうかね?
戦国時代に現れた
陰陽師とか言って
売り出すといいのですかね?」

(暫し待て、御主。
土御門じゃないじゃろ)

「いやいや、何の根拠が。
阿部で神社があったら
土御門でしょうに?」

(いや明石狩りの残党が
阿部になったというだけじゃ
ほんと、頼むから
何でも適当に言うな)

「いやいやいや、それは無い
何を仰る文殊尊ですよ」

(わしゃ文殊尊じゃよ。
信玄よ明石だって
捨てたモンではないぞい
阿部に匹敵するくらいの
メジャーな仙人系の血統じゃよ
諏訪系と明石系と秀郷系でも
戦国時代に部将はおるぞ
そやつらに協力してやればよい)

「いやだ、メジャーじゃない
ほとんど弱小じゃないか
戦わないで勝てないと
意味ないでしょが」

(贅沢言うな愚か者!
だったら御主が部将になって
天下統一すればいいじゃろっ、
そうやって、子供みたいに
いつも、いつも、いつも
最大限に楽しようとして
無理な注文ばかりするなっ)

「おお、凄い。
一人なのに文殊の知恵
みたいなのが出ちゃった
褒めてあげるっ」

(いや、だから文殊じゃよ…
御主、頭は平気か?)

「流石だね、
亀の甲より年の功っ。
よーし、よしよしっ、
ぬはははは!
戦国時代で天下を取るぞっ。
首を洗って待っていろ信長っ!」


そうと決まると春山は
竹薮と草叢を掻き分けて
フランソワ達のいる場所まで
ダッシュで駆けて行った。

テーマ: 自作連載小説 -  ジャンル: 小説・文学
by 護睡庵(春山信玄)  at 13:00 |  春山対信長 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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